ネタ
前回と同じく、自動かん水施肥システムです。
詳しくは前回の記事を参照してください。
https://blog.engineer24.jp/?p=1616
平成27年(問1)ITを活用したグローバルな事業について、で論述してみる
第1章 ITを活用したグローバルな事業の概要と特性、事業戦略
1-1 A社の事業概要と事業特性
A社は国内に多くの農園を持つ農業法人である。A社の農園では土壌の上にチューブを敷設し、チューブを通して水や液体の肥料を散布する養液土耕栽培を行っている。(以下、水を散布することをかん水、液体の肥料を散布することを施肥という)A社の農園で栽培している作物は主にトマトであり、A社のトマトは品質が高く、国内では人気のトマトである。
養液土耕栽培では手作業でバルブの開閉を行うことでかん水、施肥を行う必要がありバルブを開ける際にタイマーをセットし、タイマーが鳴るとバルブを閉じている。タイマーの設定時間はその日の日照や土壌の水分量、トマトの生育状況を確認して担当者が長年の経験と勘で設定している。このかん水、施肥のタイミングやタイマー設定時間がトマトの品質に大きく関わっている。
2-2 ITを活用したグローバルな事業戦略
日本では農地法改正により他社の参入が相次ぎ、競争が激しくなっていることから、A社の経営層はグローバル進出を考えている。A社のコアコンピタンスである品質の高いトマト栽培技術を活かし、海外でも品質の高いトマトを栽培、現地での地産地消を目指している。A社のトマト栽培技術は担当者の経験と勘によってささえられており、海外で国内と同じレベルまで人材を一から育てるのは時間とコストが掛かりすぎる。そこで、経営層は経験と勘の代わりになるようなITシステムを導入し、グローバル進出を補助することを考えた。
第2章 改革すべき業務機能、定義した業務組織と新しい業務の全体像、及び新システムの全体イメージ
2-1 改革すべき業務機能
グローバル進出事業の全体責任者として、A社でITストラテジストとして働く私に白羽の矢が立った。私は改革すべき業務機能を見極めた。A社のトマト栽培技術の中で、経験と勘によって行う業務は主にかん水と施肥のタイミングとタイマー設定時間である。また、かん水や施肥はバルブの開閉によって行うが、タイマー設定時間経過後は速やかにバルブを閉じる必要がある。A社で働く社員はその重要性を認識しているので、タイマー設定時間経過後に放置することは無いが、海外で新しく雇用する人材は言語や文化、意識レベルに違いがあるので不安があった。私は、海外で国内と同レベルの品質の高いトマトを栽培するには、かん水、施肥のタイミング、タイマー設定時間の決定やバルブの開閉を新システムで自動化する業務改革が必要だと判断した。
2-2 定義した業務組織と新しい業務の全体像と、新システムの全体イメージ
私はグローバル進出事業を行う業務組織として、海外事業部を設立した。海外事業部では進出する国の選定や現地での農地の確保、人材雇用などを行う。また、システム事業部と連携し、新システムの開発、運用を行い、新システムから得られるデータのモニタリングや改善点の検討も行う。
新システムの全体イメージとしては、日照、土壌の水分量、CO2濃度などを取得するセンサを畑に設置し、各種センサから取得したデータをAIが解析。解析結果から最適なタイミング、量でのかん水、施肥を行う自動かん水施肥システムを考えた。私はAI技術の進歩はまだ道半ばであり、改善を繰り返すことが重要だと考えた。そこで、各種センサから取得したデータや、かん水、施肥の履歴データをネットワークを介して日本のデータセンタへ送信、トマトの収穫後に蓄積されたデータと収穫したトマトの品質を合わせて解析、今後の改善点を考え、改善を実行するPDCAサイクルを回すように工夫した。
第3章 経営者への説明内容とその評価、今後の改善点
3-1 経営者への説明内容とその評価
私は新しい業務の全体像と、新システムの全体イメージについて経営層へ説明した。新システムの費用対効果を海外で人材を一から育てる場合と比較し、グラフを使って視覚的にわかりやすく説明した結果、新システムの開発の開発費用について、経営層に納得していただいた。また、グローバル進出事業を行うにあたって、最も大切なのはトマトの品質であり、トマトの品質については収穫前でもある程度品質を判断することができるので、海外でのトマト栽培を行う際は定期的に栽培中のトマトの品質を報告するように指示があった。トマトの品質は最優先事項なので、栽培中のトマトの品質が悪い場合、問題を早期に発見し、新システムの改善を迅速に行うことが重要となる。
3-2 今後の改善点
新システムではかん水、施肥を自動化するが、その他の業務も徐々に自動化していくことが重要だと私は考えた。例えば、CO2濃度はトマト栽培の品質に少なくない影響を与えるが、今回の自動かん水施肥システムではCO2濃度の調整はできない。しかし、CO2濃度を測定するセンサはあるので、センサから得られたデータを流用し、CO2濃度の調整を行う機能を追加することは難しくない。このように、A社の保有する品質の高いトマト栽培技術をシステム化し、安定して品質の高いトマトを栽培することが今後の改善点である。
以上
論述してみた感想
新しい業務の全体像と、新システムの全体イメージというのがなんとなくボヤッとしか思い浮かばなかった。
新システムの全体イメージはわかるけど、新しい業務の全体像ってなに!?という感じ。
問題文をよく読むと、新しい業務の全体像があって、それを補助するための新システムという位置づけになっている。
あまりにも思い浮かばないので、一度考えた内容を8割ほど削除し、書き直した。
一見書きやすそうな内容でも、書き始めると困るパターンは試験では致命的。対策は小論文を書きまくるしかかも。
そしてまた字数はギリギリである。