ITストラテジスト小論文対策、平成27年(問2)緊急性が高いシステム化要求に対応するための優先順位・スケジュールの策定について

投稿者: | 2018年10月19日

ネタ

前回と同じく、自動かん水施肥システムです。もう今回はこれ一本で試験に挑みます。
詳しくは前回の記事を参照してください。
https://blog.engineer24.jp/?p=1616

平成27年(問2)緊急性が高いシステム化要求に対応するための優先順位・スケジュールの策定について、で論述してみる

第1章 情報システムの導入・改修に関する緊急性が高いシステム化要求の背景と事業特性
1-1 情報システムの導入・改修に関する緊急性が高いシステム化要求の背景
 A社はB地域に多くの農園を持つ、農業法人である。A社の農園では土壌の上にチューブを敷設し、チューブを通して水や液体の肥料を散布する養液土耕栽培を行っている。(以下、水を散布することをかん水、液体の肥料を散布することを施肥という)栽培している作物は主にトマトであり、A社の品質の高いトマトは市場で高い評価を受けている。
 近年、少子高齢化の波を受け、全国的に人手不足となる企業が増加している。A社も人手不足が深刻な問題となっており、既に農園で働く事業部門からは悲鳴が上がっている。早急に対策を行い、人手不足を解消しなければA社の未来は無いと言えた。この事態を深刻に受け止めた経営層は、情報システムを利用し人手不足を解決することを考えた。そこで、全体責任者としてA社でITストラテジストとして働く私に白羽の矢が立った。

1-2 A社の事業特性
 A社の農園で行っている養液土耕栽培ではかん水、施肥をバルブの開閉で行う。開放時にタイマーをセットし、タイマーが鳴動したらバルブを閉めるという作業を行う。タイマーの設定時間はその日の日照や気温、土壌の水分量、CO2濃度などから事業部門の社員が設定している。最適なタイマー時間の設定には経験と勘が必要になるので、特に作業に慣れていない若手社員にとっては難しい作業であり、重い負担となっている。農園には複数の畑があり、かん水、施肥は一つ一つの畑を順番に回って行っていく。かん水、施肥を行うには1回につき4時間掛かり、1日の業務時間の大部分を占める。バルブの開放後はタイマー設定時間が経過するまで他の作業を行うが、タイマー設定後は速やかにバルブを閉める必要があるので、並行して行える作業は限られる。

第2章 システム化要求への対応に当たり検討し、策定した優先順位・スケジュール
2-1 システム化要求への対応に当たり重要と考え検討した内容
 私は人手不足を解消するには、かん水、施肥を自動化することが重要だと考えた。なぜならば、A社の農園で行っている養液土耕栽培ではかん水、施肥の負担が一日の半分を占める4時間と大きいからだ。かん水、施肥のためにバルブを開放した後は別の業務を行っているので、単純に4時間分の負担がそのまま事業部門の社員に掛かっているわけではない。しかし、別の業務を行っている間も常にバルブのタイマーを気にかけておく必要があるため、集中して作業を行うことが出来ない。かん水、施肥を自動化することで、他の作業に集中することができるようになるので、現在の人手不足問題は解決できると私は判断した。
 私はシステム開発部門と協力し、自動かん水施肥システムの開発を進めた。自動かん水施肥システムでは畑に日照や土壌の水分量、温度等を測定するセンサを設置し、最適なタイミング、量でのかん水、施肥を行う。事業部門が安心して任せられるシステムにすることが重要なので、事業部門にも協力を依頼し、一丸となって自動かん水施肥システムを完成させた。

2-2 策定した優先順位・スケジュール
 自動かん水施肥システムは、同時に全ての農園へ設置するのでは無く、試験的に5つの農園で運用開始することとした。同時に全ての農園で運用した場合、何か問題が発生した場合のリスクが大きくなる。リスクは最小限に抑えたいと考えての決定である。また、導入の際は現在の経験と勘によるかん水、施肥業務に不安のある若手社員が管理する農園を優先して導入することとした。かん水、施肥業務に慣れていない若手社員に自動かん水施肥システムを導入した方が大きな効果を得られるからだ。
 試験運用に成功した私は、トマトの収穫が終わる秋に5年掛けて順次A社の農園に自動かん水施肥システムを導入することを決めた。若手社員の管理する農園から導入を行うので、ベテラン社員の管理する農園への導入は遅くなってしまう。この点は、事業部門への説明会を行い、理解を得ることが重要だと私は考えた。

第3章 事業部門への説明内容と事業部門からの評価、評価を受けて改善したこと
3-2 事業部門への説明内容
 私は自動かん水施肥システムの導入に関する優先順位とスケジュールを事業部門へ説明するため、説明会を行った。若手社員から優先して導入することに対するベテラン社員の不満が予想されたので、ベテラン社員と比較して若手社員に優先してして導入する方が大きな効果が得られることを粘り強く説明した。また、A社の人手不足の原因のひとつである若手社員の離職率に関しても効果が得られることを力説した。離職率改善はA社が早急に取り組むべき目標でもあるため、経営層にも協力を依頼し、自動かん水施肥システムの導入について協力を呼びかけていただいた。自動かん水施肥システムの開発から事業部門とは一丸となって開発を進めてきたこともあり、ベテラン社員からの不満は予想よりも少なく、無事事業部門全体からの理解を得ることができた。

3-2 事業部門からの評価と評価を受けて改善したこと (242字)
 自動かん水施肥システムの導入に関する優先順位とスケジュールについては事業部門から理解を得ることができたが、自動かん水施肥システムについて、事業部門から意見があった。施肥を行うには、濃縮された液体の肥料を水で希釈する必要があるが、この作業についても経験と勘が必要になる。この作業も自動化できれば特に作業に慣れていない若手社員の負担は減るという意見だった。私はこの意見を受け、肥料の合成についてもシステム開発部門と協力し、対応することで自動かん水施肥システムをより良いものへと改善した。

以上

論述してみた感想

珍しくスラスラ書けた。第1章は字数オーバーして削ったほど。
改善したことのところだけ少し詰まってしまったので、改善案は何個か用意しておくことにする。
もう試験直前だし、今回の小論文対策はここで終わり。
頑張って対策したけど、午後1を突破できなくて小論文の採点までたどり着けない未来が見える。

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