プロマネ小論文対策、平成30年度春、問2

投稿者: | 2019年4月19日

システム開発プロジェクトにおける本稼働間近で発見された問題への対応について
https://www.jitec.ipa.go.jp/1_04hanni_sukiru/mondai_kaitou_2018h30_1/2018h30h_pm_pm2_qs.pdf

見出し

第1章 プロジェクトの特徴、稼働日までに解決することが困難であった問題、及び困難と判断した理由
1-1 プロジェクトの特徴
1-2 稼働日までに解決することが困難であった問題
1-3 困難と判断した理由

第2章 問題の状況把握と分析、暫定的な稼働を迎えるための対応策
2-1 問題の状況把握と分析
2-2 暫定的な稼働を迎えるための対応策

第3章 対応策の実施状況と評価、及び今後の改善点
3-1 対応策の実施状況と評価
3-2 今後の改善点

本文

第1章 プロジェクトの特徴、稼働日までに解決することが困難であった問題、及び困難と判断した理由
1-1 プロジェクトの特徴
 私は関西でソフトウェア開発を主な業務とするシステム開発会社A社で働くITエンジニアである。今回、A社は大手自動車メーカT社からカーナビゲーションシステム開発の案件を受注した。私はこのプロジェクトにプロジェクトマネージャとして参加することとなった。A社がT社から受注したプロジェクトに私がプロジェクトマネージャと参加するのは今回で3度目となる。
 今回のプロジェクトの特徴としては、T社がモーターショーで運用開始時期を発表しており、リリースの延期は許されないプロジェクトとなっている。通常のプロジェクトであれば、顧客との調整でリリース時期を変更することもあるが、今回はそれが出来ないのでスケジュール管理に気をつけなければいけない。
 また、今回のカーナビゲーションシステムはスマホ向けのアプリケーションとなっており、リリース後も継続的に機能追加やバグの修正を含むアップデートが予定されている。

1-2 稼働日までに解決することが困難であった問題
 稼働日まで残り1ヶ月となり、A社でのシステムテストが完了したので開発したアプリをT社へ納品した。T社で受け入れテストを行ったところ、NGとなった。一部の機能が正常に動作しないとのことだ。詳しく話を聞くと、サーバでルートを探索し、ルート情報をアプリで受信してルート探索を行うサーバルート探索の機能が動作しないとのことだった。サーバルート探索での不具合はアプリとサーバのどちらで問題が発生しているのか、問題の切り分けを行うのに時間が掛かる。私は稼働日までにサーバ側とアプリ側で調査を行い、この問題を解決することは困難であると判断した。
(752文字)

第2章 問題の状況把握と分析、暫定的な稼働を迎えるための対応策
2-1 問題の状況把握と分析
 私はサーバルート探索が動作しない問題について、急ぎ状況把握を行うことにした。なぜならば、今回のプロジェクトではT社との交渉でリリース時期を変更することが出来ず、なんとしてでもリリースに間に合わせる必要があるからだ。具体的には、社内でのテスト環境と、T社が行った受け入れ環境との差分を調査することにした。その結果、社内のテスト環境ではWi-Fiを使った通信を行っていたが、T社の受け入れ環境ではスマホの携帯回線を使って通信を行っていることが判明した。更に調査を進めると、Wi-Fiでの通信は高速なので、何も問題は発生しなかったが、スマホの携帯回線でサーバルート探索を行った場合、Wi-Fiと比較して平均して10倍の時間が掛かっていた。これにより、タイムアウト処理に引っかかり、サーバルート探索が失敗していた。

2-2 暫定的な稼働を迎えるための対応策
 私は、リリースに向けて暫定的な対応策を考えることにした。なぜならば、本格的に問題を解決するにはサーバ、アプリの両方でサーバルート探索の仕様を見直し、通信量を減らす必要があるが、リリースまで1ヶ月を切った今の状況では到底無理なスケジュールだからだ。
 暫定的な対応策としては、サーバルート探索の機能を無効化することでT社と交渉することにした。今回のカーナビゲーションシステムでは通信を行わずにルート探索を行うローカルルート探索と、サーバでルートを探索するサーバルート探索がある。サーバルート探索の機能を無効化したとしても、カーナビゲーションシステムとしての最低限の機能は保たれる。サーバルート探索についてはアップデートで対応することを提案する。私はT社と交渉し、サーバルート探索機能を一旦無効化してリリースするということで合意した。
(790文字)

第3章 対応策の実施状況と評価、及び今後の改善点
3-1 対応策の実施状況と評価
 その後、暫定対応を行い、無事にT社の受け入れテストを通過することが出来た。サーバルート探索については、半年後に行われる次回アップデートでアプリ側、サーバ側両方の仕様を見直し、通信量を削減することで問題を解決することとなった。今回の対応について、私はT社とA社の上司であるY部長から高い評価を得られた。ソフトウェアにバグはつきものだが、迅速に問題を把握し、スケジュールの制限を考慮した上で暫定対応を行うことを判断し、T社と合意した上で暫定対応を行い、リリースに間に合わせたのがポイントとなった。これはA社のプロジェクトマネージャであれば誰でも出来ることでは無く、私がリリースを最優先事項と考え、行動した結果だ。
3-2 今後の改善点
 今後の改善点としては、リリース時期を調整出来ない特殊なプロジェクトについては、もっとスケジュールに余裕を持つことが大事だと私は考えた。その分、予算が必要になるが、今回のようにリリース直前に問題が発覚するリスクを考えると、必要経費と考える。今回のプロジェクトもあと1ヶ月余裕があれば、暫定対応ではなく、正式対応を行いリリースを行うことが出来た。
 また、A社で働く他のプロジェクトマネージャ向けに、同じような事態が発生した場合のモデルケースとして、今回のプロジェクトの流れを共有しておくことが大事だと考えた。
以上
(615文字)

書いてみた感想

とても書きやすかった。というか、多分この問題去年の本試験で小論文書いた気がする。
2-2が若干文字数足りてないけど、タイトルの後ろの空白とか考えると多分OKの範囲内だと思う。そこまで厳密に文字数数えてるとは思えないし、書いてる方も試験中にそこまで数えてられない。
本当はギリギリではなく余裕をもった文字数で書いたほうが良いんだろうけど、試験本番ではその余裕も無い。というわけで、素直にこの文字数で諦めました。

試験まであと2日。最後の追い込み。

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